一位ヶ岳(671.6m)・天井ヶ岳(691.1m)
 一位ヶ岳は長門富士と呼ばれる尖峰である。どの山の山頂から見たのかはもう忘れてしまったが、その尖峰ぶりにいつかは登らなければと思っていた。公共交通機関で登るとなると、俵山温泉が起点となるが、そこまで行くのが大変だった。朝6時県庁前発中国自動車道経由下関行きサンデンバスで小月に出る。客はおらず貸切状態である。小月バス停から少し歩いて小月駅前バス停から俵山温泉行きのバスに乗り換え約70分で俵山温泉バス停に着く。県道美祢油谷線を北上し、七重への分岐に登山口への矢印がある。そのまま進むと、登山口のある椎の木集落に着く(40分)。登山口標識を左折し、べにどうだんの説明板から山道に入る。沢沿いの登山道は湿気が多く、荒れ気味だが標識はよく整備されている。鞍部直前は急登である。(50分)鞍部から山頂までは滑りやすい急坂である。(15分)
 山頂はカヤトだが、あいにくの雲天で景色は良くない。宇部市から来た老人は15年ぶりに登ったとのこと。すぐ隣に電波塔のピークがあり、自家用車であれば簡単に山頂に着くことができる。さて、せっかくここまできたことでもあり、また、いつ来れるかわからないので、隣の天井ヶ岳への縦走を目指す。舗装道を傍示ヶ峠をめざして下る。今、登ったばかりの一位ヶ岳の尖峰ぶりが見える。これから登る天井ヶ岳の大きな山容が見えてくる。峠から少し山道を進んだ後は、鹿の防護柵沿いに植林帯の境界を急登する。滑りやすい急坂にエネルギーの消費が大きく、今まで登った山の中でもっともしんどい。よほど、止めようかと思ったが、ようやく、雑木林の561ピークに着く。ここからは雑木林の中のはっきりした道で気持ちが良い。一度、急降下し、天井滝からの道と合流し、ヤブの中の山頂。何か、建物の跡のような木材が散乱している。登頂者、1パーティ2人。景色はあまり見えず、白滝山への縦走路ははっきりしない。標識、テープは多いが下山の際、別の尾根に行きそうになる。峠から、県道美祢油谷線を下り、俵山温泉を目指すが、車道のため、回り道が長く、舗装道が膝にこたえる。思えば、既にこのころから右足の膝の調子が良くなかったようだ。さて、これから帰るとなると帰山は8時だ。(94.12.23)
 鹿の多い長門市域の山はダニに注意が必要です。(特に春夏)また、長門地方の山は猟師が多く、狩猟期は注意が必要です。伐採が進む山が多く、雑木林の中の山道が今も残っていて欲しいと願わざるを得ない。
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