鯨ヶ岳 (615.9m)
 鯨ヶ岳は小生の一番好きな山だ。一般的には、秋吉台北部の山では、カヤトの山頂が魅力の花尾山、ちょんまげ状の山頂と山焼きを一望できる桂木山の人気が高く、ずんぐりとした山容の鯨ヶ岳はこれらの山の陰に隠れているが、快適な尾根道歩きができる名山だ。ぜひ、一度登って欲しい。公共交通機関で行くには、小郡駅から青海島行き防長バスに乗車、山中バス停で下車する。山口方面からは、JRバス秋吉行きに乗り、大田中央バス停で上記の防長バスに乗り換える。山中バス停から南に県道を戻り、三叉路を過ぎ、山中峠に着く。道路東側の崖にコンクリート製の階段がある。ここが登山口だ。山道を入ると墓地になり、桧の植林帯のなかをつづらおりに登ると、1.5〜2.5m幅の尾根道が山頂まで続き迷うことはない。中電巡視路らしく非常に良く整備されており、登山靴の下の落葉の感触が気持ちよい。急登の場所もあるが歩きやすい。これほど歩きやすい道も珍しい。3つの送電鉄塔を過ぎて、大岩のある山頂に着く。山頂からは、南面に青海島、西面に桂木山、花尾山、北面に東鳳翻山が見える。(94.11.26)
 久しぶりの鯨ヶ岳。長く住み慣れた山口を離れることになり、なじみの山々にしばしの別れをつげるための山行。相変わらず、樹間の気持ちよい道だ。幅広の道は精神的に安心感がある。一部で伐採が始まっており、いつまでもこの森が続くことを祈る。山頂に着くとすぐに雷鳴が近づいてきたので、下山開始。途中で雹混じりの雨となり、天候急変に驚いた権現山の山行を思い出す。あわててかっばに着替え、しばし、木陰で雨宿りする。雨も止み、麓の神社で体を乾かす。いつかまた来たい山だ。(97.03.22)
(追記)
 道幅が広くても、季節になればマムシは出るようですので、しっかり前を見て歩きましょう。一番好きな山なのに、実は2回しか登っていない。これはこの山をとっておきの山として登らなかったためと思われる。いつかは登りたいと思ってから、既に多くの年が過ぎましたが、遠く周南地方に引っ込んだため、なかなか登ることができません。
   

     桂木山鉄塔から見た鯨ヶ岳
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