三ツ頭 (615.3m)
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 雑木林の散策が楽しめる三ツ頭だが、猟師もヘビもいず、降水確率0%、絶好の天気とすべての条件が揃った今日、山頂をめざす。JR美祢線渋木駅下車後、県道豊田三隅線をしばらく南下し、中電巡視路NO53の標柱と赤テープの木の側に「三ツ頭NO53ルート」の標札がある。ガレの急登から右へヤブをトラバースし、ガレ沢を横切るとNO53鉄塔に出る。ここからも、ほとんど展望なし。桧林の尾根のテープを目安に急登し、雑木林に出る。雑木林に入ってからは、しっかりとテープがつけてあるが、次の桧林に入るとまた、テープが目立たなくなる。町有林の標柱のピークを過ぎると、濃密な雑木林の急登。途中に「500mピーク」。「NO52ルート」の標柱もしっかりとあり、広い尾根の雑木林が嬉しい。木を掴みながら落ち葉を踏みしめていく。雪が少し残っており、長門側にかなり残っているところもある。東ピークを過ぎると、雪がかなり深くなり、鞍部から少し登り返すと雪の中の山頂に出る。三角点の周りだけ航空測量のために刈られており、展望はないが満足。山頂にも方向標識がしっかりしている。通好みの山らしく、けっこう山好きの標札が見える。この山の良さがわかる人が本当の山好きだろう。しかし、この雑木林もいつまで残るか。すでに長門側は植林され、山口の桂ヶ岳方面の皆採を見ているだけに考え込む。しかし、これほど、雑木が濃い山も珍しい。同じヤブこぎでも植林地のとげこぎよりよっぽど気持ち良い。雑木という自然の中に人間が少しだけ作らしてもらった道というのが良い。鹿の糞やぬた場もあった。(97.02.23)
 追記
 長門市は非常に猟師の密度が高い地域です。狩猟期間内は入山しないのが賢明です。森も濃いので、落葉期の晩冬、初春が山行に適当な時期です。この山は静かな雑木林の山歩きができるため、とっておきの山として残していたが、長らく住み慣れた山口を離れ、もう訪れることができなくなることが予想されたので、満を持して山にいったものだ。わかる人にしかわからない良い山だ。雑木林がいつまでも残ることを願う。