静かな山歩き
山頂を究めることも、展望を楽しむことも目的でなく、ただ目の前の山道を味わう静かな山歩きをしたい。
 有名観光スポットにほど近い○○駅下車。しばらく線路と平行する道路を鉄道トンネル入口まで戻り、車道に平行する旧道を歩き、トンネル手前左手に地元山岳会のルートの札をみて山道にはいる。すぐに右折する雑草の生い茂る道を峠まで行き、左折し、巡視路に入る。急登にあえぎ、主尾根との合流点に出る。西側にバイパス工事箇所、東側に大きな建物が見える。右折すると、枯葉つもる快適な尾根道が始まる。191ピークの手前に縦走路の看板がある。305ピーク手前で左下からの道と合流し、ここにも縦走路の看板がある。305ピーク後の鞍部で右下へ別の駅にでる巡視路をわけ、尾根を直登して次のピークに出る。このあたり、山城らしき段床がある。地形図の破線ルートは谷沿いに延びているが、尾根を直角に曲がり、しばらく行き、次のピークを大きくトラバースして、尾根道に戻る。ここが、唯一ルートに不安を覚えるポイントだ。やがて、東側から団地からの主ルートが合流して、急登すると細長い尾根の地味な山頂に出る。ここまでの尾根道でも、アンテナの山、東屋のある山が見える程度の展望しかなかったが、山頂からの展望は樹間越し程度である。
 昼食もそそくさに下山口の峠をめざす。南斜面に入るため、シダの中の細道になるが、市町村標柱沿いに続く。反射板をすぎ、展望の丘をすぎ、鉱山廃鉱をみて、400.5ピークを経由する。道が下り、峠が近づいてくるが、分岐に出る。右側に超急降下の巡視路、左折し、鉄塔に出て、下り、最後のピークを登り返して、急降下すると峠に出る。今日も一人とも出会わず、味わい深く充実した山行であった。このコースは山頂をめざすより、落葉を踏みしめながら雑木林の山歩きを楽しむコースである。
 なお、この峠から南の山への縦走路も静かな山歩きが楽しめる。
 登山口10:10  山頂12:20  下山口 14:10 (02.12.29)
(付記)松の皮がはがしてあったり、何か尿のようなにおいを感じる場所もあり、熊の可能性もあるので、単独行は特に注意が必要だ。
 下山口から別の線の駅まで1時間歩く必要があるので、縦走する場合は車が2台あると都合が良い。