鷲頭山  (240m)
 平地の散歩は飽きたし、そろそろピクニック程度の山歩きをしてみたいと思われている方にお勧めの山が鷲頭山である。といっても、下松では、中宮の名前の方が通っていて、学校の遠足等によく使われる山である。幅2〜3メートルの土の参道が頂上まで続いて、快適な山歩きをすることができる。
 下松駅下車後、南口のバス停から切山、山田、久保団地、青葉台方面のバスが1時間半に1本出ているので、乗車、10分弱で中宮バス停で降車する。ここは、下松高の最寄りのバス停でもある。なお、駅北口から市役所に出て、そのままここまで歩いても、1時間たらずで着くことができる。さて、バス停から道を横断し川沿いの旧道を北進すると妙見橋に出る。ここには、一の鳥居と降松神社由来、参道案内図がある。橋を渡ると二の鳥居があり、左上方に若宮がある。これより中宮十八丁の丁目石があり、これから一丁毎に石柱があるので、距離の参考にすると良い。中宮には直進し、大師堂を過ぎ、半鐘櫨、地蔵様を過ぎ、右手に墓地を見ると、ここからは自然な土の道である。掘り割りのような参道を行くと右カーブ(七曲がり)、大坂を登る。右手の尾根上には中宮記念塔がある。西の谷が大きく切り開かれた場所は相撲場である。更に進むと立派な山門がある。野鳥の案内板があり、各地に巣箱がある。左手上方に広い展望地があるのでここで昼食をとると良い。右手の庭園には我が国のスキーの父「長岡外史」の周防第一苑の碑がある。大木と石段が見えてきたら中宮はもう間近である。このあたり、昔は胴回り3メートルの巨木が林立し、薄暗く、一種荘厳な雰囲気があったが、今は木も倒れ、昔日の感はない。石段を登ると中宮。結構立派な社である。台風により社務地が崩れかかっている。上宮は裏手から尾根道を行き、背の低い鳥居をくぐり抜け、木の根の階段を登ると小さな社に出る。三角点はない。中宮に戻り、石段下の鳥居でいつもの石投げをする。このあたりでは、下から小石を鳥居に投げあげる風習が行われている。首尾良く鳥居の上に載れば運勢が良いということで、載るまで延々石を放りあげつづけるのだ。
 朝から吹雪の中、初詣と最近購入したデジカメでHP用の写真を撮るため、鷲頭山に登る。展望地から雪の上宮の杜を望む。新雪の中の中宮はいつもより荘厳な雰囲気がある。雪が止み下山する頃には、晴れ間がのぞき、徳山湾の遙か彼方に大平山が見える。(02.01.02)   

以下は初心者向きのコースではありません。
(鷲頭山・烏帽子岳縦走降松神社参詣コース)
 鷲頭山の妙見信仰は大内・毛利氏の庇護もあり、周辺各地から信者が参詣していた。そのときの道が「みょうけんじみち」と呼ばれるもので、花岡方面から、来巻方面から、寺迫方面からの道等があった。光の浅江地区からも多くの参詣者がいたようで、光と下松の境界付近は山が海に迫っていて、海岸沿いの道は昔から困難な道だったため、浅江から茶臼山・虎が岳山塊の最も低い峠を越える古道が使われていた。このたび、光市の健康ハイクの古道ハイキングに参加する機会を得た。きふね社までの道はやや急だったものの、その後は平坦かつ新緑が素晴らしいルートであった。そこで、平坦な部分と虎が岳縦走ルートを接続した鷲頭山・烏帽子岳縦走ルートを紹介する。
 中宮石段前の便所あたりで右側の道に分岐し、しばらくいくと更に右折する。このあたりに植林用の小屋があり、防火注意が掲示されている。自然あふれる森をまもるため、火の用心に十分注意しよう。右下に谷を見る平坦な道をしばらく行く。左側の尾根は枯れ木が多い。小さな峠を越えると、今度は左下に谷を見る平坦なトラバース小道をいく。倒木により通行も困難なところもあるが、このあたりの新緑はみずみずしく一見の価値がある。中宮別れを過ぎ、次の分岐を左折し、虎が岳縦走ルートにはいる。今までの平坦な道からアップダウンの山道になり、一部ルートが不明確なところもある。かなり、暑いので、夏は無理。ようやく、下の小野川源流部のせせらぎがきこえてきたら、虎が岳と烏帽子岳の分岐は近い。左折すると山頂及び来巻の降松神社はもうすぐだ。
 このルートは中宮別れまで平坦なため、簡単なように見えるが、山道特有の分岐等があるので、全くの初心者が地図なしで単独行することはやめていただきたい。


防長バス時刻表(13.4.1現在)
行先 下松駅(南口)
切山 09:30
鶴見台団地 10:05
山田 11:05
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